建設物価調査会

トップランナー変圧器の状況と月刊「建設物価」の価格表示について


 事業用変圧器※1について、経済産業省は2023年10月、「変圧器のエネルギー消費性能の向上に関するエネルギー消費機器等製造事業者等の判断の基準等の一部を改正する告示※2」を公布し、目標年度を2026年度とする新たな省エネ基準(第三次判断基準)を定めました。

 トップランナー変圧器の主要メーカーは第三次判断基準適用品への切り替え準備を進めるなか、第二次判断基準適用品は受注を終了しており、本誌では2025年12月号より価格表示を[・・・]※3としました。


 なお、第三次判断基準適用品の出荷開始時期は、各社とも、第二次判断基準適用品の駆け込み需要を背景に製造ラインが整わず、不透明な状況です。
弊会が実施した聞き取り調査(11月10日時点)でも、取引実例はまだ確認できておりません。
そのため、本誌への掲載には、しばらく時間を要する見込みです。引き続き取引価格の実態把握に努め、速やかな誌面反映に取り組んで参ります。

 最後に、第三次判断基準適用品は新基準を満たすため、従来製品よりも寸法及び質量が大きくなる傾向があり、価格は製造コストの増加などから大幅に上昇する見通しです。



※1 対象範囲は、変圧器のうち、定格一次電圧が600Vを超え、7,000V以下のものであって、かつ、交流の電路に使用されるもの(適用範囲の一部除外あり)。
※2「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)」に基づく。
※3 [・・・]とは当該地区において市場での取引実例が極めて少ない等、掲載価格の決定が難しい場合を示しています。