国内の建設工事の統計資料によると、2026年3月の全国の公共工事請負額は、前年同月比で17.5%増加(建設業保証会社)、2026年2月の新設住宅着工戸数は、持家、貸家、分譲住宅が減少となり、前年同月比4.9%減少、民間非居住建築物着工床面積では、事務所、工場が増加したが、店舗、倉庫が減少したため、12.3%減少(国土交通省)。一方、主要資材の需要動向は、小形棒鋼が2月の国内出荷量で前年同月比7.5%減少、H形鋼が2.4%増加(日本鉄鋼連盟)、生コンが3月の東京17区出荷量で0.8%増加(東京地区生コンクリート協同組合)、アスファルト混合物が2月の東京地区出荷量で前年同期比0.4%減少(日本アスファルト合材協会)となっている。
東京地区の主要10資材の価格動向は、異形棒鋼、H形鋼、再生砕石、軽油の4資材が上伸、セメント、生コン、コンクリート型枠用合板、再生アスファルト混合物、600Vビニル絶縁電線、配管用炭素鋼鋼管(ガス管)の6資材が横ばいとなった。
【異形棒鋼】SD295・D16でトン当たり110,000円と前月比6,000円の上伸。鉄スクラップ・電力料金の値上がりによる採算悪化からメーカーが販売価格の大幅引き上げを打ち出し、流通も追従したことで一部浸透。中東情勢緊迫化によるコスト増を警戒するメーカーは強い販売姿勢を維持しており、目先は強基調の公算大。
【H形鋼】 200×100でトン当たり109,000円と前月比3,000円の上伸。原料高を背景に大手電炉メーカーが値上げを表明。中東情勢緊迫化による先高観から需要家の前倒し購入が進み、値上げの一部が浸透した。メーカー・流通ともに価格優先姿勢を継続する構えで、目先は強基調の公算大。
【再生砕石】 40~0mmでm3当たり1,250円と前月比100円上伸。路盤工事向け荷動きは低調。白ナンバー規制強化などによる輸送コスト増をメーカーが価格転嫁し、需要家も一定の理解を示し一部浸透。先行きは横ばいの公算大。
【軽油】ローリー渡しでリットル当たり133円と前月比18円上伸。ホルムズ海峡封鎖報道で供給リスクが意識され原油価格が急騰。政府は補助金支給や備蓄放出で抑制策を実施しており、目先は横ばいの見通し。
【セメント】横ばい。再開発工事遅延で国内販売量は前年同月比5.5%減、42カ月連続の前年割れ。メーカーは2027年度値上げを見据え現行価格を維持しており、先行きも横ばいの公算大。
【生コン】 横ばい。2025年度の東京17区出荷量は前年度比14.2%減と低調で、需要の盛り上がりを欠く。大型物件向け出荷の本格化は下期以降の見込み。協組は輸送コスト上昇を警戒し現行価格を維持、先行きも横ばいの公算大。
【コンクリート型枠用合板】 横ばい。実需は盛り上がりを欠き荷動きは低調。流通筋は仕入れコスト増の価格転嫁交渉を継続するも、需要家は当用買いに徹し慎重姿勢を崩さない。中東情勢緊迫化による先高観から流通の売り腰は強まっており、先行きは強含みの公算大。
【再生アスファルト混合物】 横ばい。中東情勢緊迫化による原油高でストレートアスファルト価格が急騰し、メーカーは製造コスト増の転嫁に向け売り腰を強める。需要家は慎重姿勢ながら値上げ容認の動きも出始めており、目先は強含みの見通し。
【電線】 横ばい。銅建値は前月並みで推移し、中小物件向け荷動きは低調。メーカー・流通はコスト増懸念から安値販売を回避、需要家も銅価不安定から慎重姿勢を維持。目先も横ばいの公算大。
【配管用炭素鋼鋼管(ガス管)】 横ばい。資材高騰・人手不足による工事進捗の鈍化で荷動きは低調。高炉メーカーは値上げを表明し、流通も安値販売を避け浸透を図るが、需要家は様子見姿勢を崩しておらず、交渉本格化には時間を要する見通し。先行きも横ばいの公算大。