建設物価調査会

主要資材動向(東京)

  • 建設物価

    東京地区の主要資材の最新の価格動向を掲載しています。その他の品目については、「月刊 建設物価」、「Web建設物価」をご確認ください。

    建設物価

2022年5月10日調べ 東京

主要資材価格動向

品名品名規格単位価格前月比気配掲載ページ
異形棒鋼異形棒鋼SD295 D16t121,000
上伸
強含み
16
H形鋼H形鋼SS400 200×100×5.5×8mmt115,000
上伸
強含み
26
中厚板中厚板無規格品 16~25×1,524×3,048mmt135,000
上伸
強含み
40
カラー亜鉛鉄板カラー亜鉛鉄板0.35×914×1,829mm1,497
変わらず
強含み
54
セメントセメント普通ボルトランド バラt12,000
上伸
横ばい
79
レディーミクストコンクリートレディーミクストコンクリート18-18-25(20) 普通ボルトランド(17区)m314,800
変わらず
横ばい
92
再生砕石再生砕石再生クラッシャラン 40~0mm(17区)m31,200
変わらず
横ばい
129
管柱 杉(KD)管柱 杉(KD)3.0m×10.5×10.5cmm3119,000
変わらず
横ばい
160
コンクリート型枠用合板コンクリート型枠用合板12×900×1,800mm 輸入品1,950
上伸
強含み
175
再生アスファルト混合物再生アスファルト混合物密粒度13(14区)t8,900
変わらず
横ばい
211
ストレートアスファルトストレートアスファルト針入度60~80 ローリーt98,000
変わらず
強含み
219
600V ビニル 絶縁電線600V ビニル 絶縁電線Ⅳ 1.6mm 単線m34.0
上伸
強含み
539
配管用炭素鋼鋼管(ガス管)配管用炭素鋼鋼管(ガス管)白ねじ付き管 50A 4m4,950
変わらず
強含み
654
硬質ポリ塩化ビニル管硬質ポリ塩化ビニル管VP100mm 4m3,930
変わらず
強含み
688
軽油軽油ローリー116.0
下落
弱含み
788
鉄スクラップ鉄スクラップヘビーH2t56,500
上伸
弱含み
794
矢印説明

<市況総括>

 ウクライナ情勢の悪化による輸入資源の高騰、急激な円安の進行が、建設資材価格の上伸基調を一層強めている。一方、中国上海のロックダウンなどによる経済活動停滞に伴う影響が懸念されるなど、情勢変化と価格動向に注目が集まっている。

 国内の建設工事の統計資料をみると、2022年4月の公共工事請負額が全国で前年同月比4.0%減(建設業保証会社)、3月の新設住宅着工戸数が全国で6%増、民間非居住建築物着工床面積が全国で12.3%減(国土交通省)。公共工事請負額は10カ月連続で前年比マイナス、新設住宅着工戸数は13カ月連続でプラスとなっている。一方、主要資材の需要動向では、小形棒鋼が3月の国内出荷量で前年同月比7.3%増、H形鋼が1.8%減(日本鉄鋼連盟)、生コンが4月の東京17区出荷量で26.9%の大幅増(東京地区生コンクリート協同組合)、アスファルト混合物が3月の東京地区製造量で4.2%減(日本アスファルト合材協会)となっている。

 東京地区の主要10資材の価格動向は、異形棒鋼、H形鋼、セメント、コンクリート型枠用合板、600Vビニル絶縁電線の5資材が上伸。生コン、再生砕石、再生アスファルト混合物、配管用炭素鋼鋼管(ガス管)の4資材が横ばい。軽油が下落した。

 異形棒鋼は、トン当たり12万1千円と3カ月連続で上伸し、過去最高値の12万円台に到達した。原料の鉄スクラップは弱基調に転じているが高値圏で推移し、電力料金や副資材価格などは依然として上昇基調にある。メーカーと流通筋の売り腰は強く、目先、強含みの見通し。H形鋼は、原料、副資材の価格上昇などによる製造コストの増加から、メーカー各社が値上げを表明し、流通筋が売り腰を強めたことから小幅ながら値上げ額の一部が浸透。メーカーと流通筋の売り腰は強く、目先、強含みの公算が大きい。セメントは、メーカー各社が昨年末以降打ち出した値上げ額の一部が浸透。メーカー各社は強腰の販売姿勢で交渉を継続する構えだが、需要家は反発する見通し、先行き、横ばいの公算が大きい。コンクリート型枠用合板は、市中在庫量が依然として低水準で推移するなか、原木や接着剤などの高騰によって現地価格がさらに上昇、流通筋は販売価格に転嫁した。現地価格高は続く見込みで、流通筋は販売姿勢を一層強める構え。目先、強含みの公算が大きい。電線は、主原料である銅の建値月平均値が過去最高値を記録。銅の急騰や輸送コストの増加に対応すべくメーカーは仕切価格を引き上げ、流通各社も追従したことから上伸。今後、銅価格に加えて副資材の価格上昇による値上げも予想され、先行き、強含みの公算が大きい。軽油は、燃料油価格激変緩和対策により、元売りの実質仕切価格は抑えられ、流通筋の販売価格は下落。元売りに支給される補助金の上限が引き上げられたことで、今後も価格の高騰は抑えられるとみられ、目先、弱含みの見込み。配管用炭素鋼鋼管(ガス管)は横ばいで推移。流通筋はメーカーの値上げ未転嫁分を販売価格に転嫁すべく、売り腰を強めている。先行き、強含みの公算が大きい。

 主要10資材以外では、鉄スクラップがウクライナ情勢に端を発した供給懸念を背景に輸出価格が小幅に上伸し、国内電炉メーカーも買入価格を引き上げたことから続伸。足元では国際相場が反落したことで、国内相場はジリ安になるとの見方から、目先、弱含みの公算が大きい。

<市況(現況と見通し)>

  • 異形棒鋼

    名嘉
    先行き気配

    過去最高値の12万円超え

     SD295・D16でトン当たり121,000円と前月比10,000円の上伸。原料の鉄スクラップ市況は弱気調に転じたが高値圏で推移。電力料金や副資材価格なども上昇基調にある。メーカー各社は製造コスト増による採算悪化に強い危機感を抱き、3カ月連続で販売価格を大幅に引き上げた。需要家は度重なる大幅値上げに難色を示したが、流通筋も売り腰を強めたことで値上げが浸透し、過去最高値の12万円台に到達した。メーカー、流通筋は今後も強い販売姿勢を維持する構え。目先、強含みの見通し。

  • H形鋼

    小黒
    先行き気配

    メーカーの値上げ相次ぎ、1,000円の上伸

     200×100でトン当たり115,000円と前月比1,000円の上伸。メーカー各社は、原料や副資材の価格上昇などによる製造コスト増から相次いで値上げを表明した。仕入れ高を背景に流通筋は値上げ交渉を継続。荷動きの低迷が続き、需要家の購入姿勢は厳しいものの、採算悪化の回避に向けた流通筋の売り腰は強く、小幅ながら値上げ額の一部が浸透した。メーカー各社が追加値上げを示唆するなか、流通筋は値上げ未達分の浸透に向けて、販売姿勢をさらに強めていく構え。目先、強含みの公算大。

  • 中厚板

    渡邊
    先行き気配

    値上げ額の一部が浸透、5,000円の上伸

     16~25×1,524×3,048mmでトン当たり135,000円と前月比5,000円の上伸。メーカー各社は原料、エネルギー高を背景に販売価格の大幅な値上げを実施。採算悪化に強い危機感を抱く流通筋は、強い売り腰で交渉に臨み、値上げ額の一部が浸透した。中小建築物件は盛り上がりに欠けるものの、造船、建産機など製造業向け需要が堅調に推移しており、中厚板全体の需給に引き締まりの兆しが見られる。流通筋は値上げ未達分の浸透に向けて引き続き交渉を進める構え。目先、強含みの公算が大きい。

  • セメント

    佐藤
    先行き気配

    値上げ額の一部が浸透、1,000円上伸

     普通ポルトランド(バラ)でトン当たり12,000円と前月比1,000円の上伸。3月の国内販売量は330万9千トン(協会調べ)で前年同月比2.6%の減少。メーカー各社が打ち出した2,000円以上の値上げは、需要家である生コンメーカーから強い抵抗を受けたものの、粘り強く交渉を続け、値上げ額の一部が浸透した。メーカー各社はもう一段の価格上伸に向け、強腰の販売姿勢で交渉を継続する構え。需要家は製造コスト増を引き合いに反発する見通し。先行き、横ばいの公算が大きい。

  • レディーミクストコンクリート

    佐藤
    先行き気配

    駆け込み注文への値上げを表明、今後の動向に注目

     18-18-20でm3当たり14,800円と前月比変わらず。4月の東京17区出荷量は26万5千m3(協組調べ)で前年同月比26.9%の大幅増。協組の値上げ表明を受け、需要家の駆け込み注文は3月末で600万m3と協組年間出荷量の2倍に達した。協組は現行価格での出荷が長期間続くことは、工場の採算に影響するとして、駆け込み注文についても販売価格を引き上げる意向を示した。需要家は状況を理解し、値上げを認めた物件も一部あるが、交渉が本格化するには時間を要する見込み。目先、横ばいの公算大。

  • 再生砕石

    道城
    先行き気配

    需要復調も値上げ交渉進展せず、横ばい

     再生クラッシャラン40~0mmでm3当たり1,200円と前月比変わらず。需要閑散期にあたる新年度入り後も、例年になく荷動きは活発。廃材発生量が落ち着き、長らく続いた在庫の高止まりも改善傾向にある。これを機に、メーカー各社は運転手確保や燃料高による輸送コスト増を価格に転嫁したい意向にあるが、需要家との本格的な交渉には至っていない。湾岸エリアを中心に大型物件の引き合いが増えており、メーカー各社と需要家との値上げ交渉は続くと思われる。先行き、横ばいの公算大。

  • コンクリート型枠用合板

    神崎
    先行き気配

    現地価格続伸、16ヵ月連続の上伸

     12×900×1,800mm輸入品で枚当たり1,950円と前月比100円の上伸。現地の雨季は明けたが、原木不足や労働者不足が解消せず、国内への入荷量は依然として低水準で推移している。原材料の原木や接着剤の高騰により、現地価格はさらに上昇。流通筋は採算確保のために仕入れ価格上昇分を販売価格に転嫁した。工事需要の本格化を見据えて需要家は資材確保を優先し、値上げを受け入れた。現地価格高は続く見込みで、流通筋は販売姿勢を一層強める構え。目先、強含みの公算が大きい。

  • 再生アスファルト混合物

    岡本
    先行き気配

    値上げ交渉続くも、横ばい

     密粒度13でトン当たり8,900円と前月比変わらず。3月の出荷量は16万5千トン(協会調べ)で前年同月比4.2%の減少。舗装工事の発注が減少したため、出荷量が前年実績を下回った。4月以降も目立った物件は少なく、需要低迷が続いている。原油価格が高値圏で推移するなか、メーカー各社は値上げ未達分の浸透を目指して交渉を継続。需要家は値上げに難色を示しているが、メーカー各社は採算確保のため、強腰で交渉を進める構え。今後の交渉の行方が注目される。目先、横ばいの公算大。

  • 電線

    岡部
    先行き気配

    銅建値月平均過去最高値、続伸

     IV1.6mm単線でm当たり34.0円と前月比0.7円の上伸。主原料である銅の建値は4月平均で133万円台と前月から7万円以上急騰し、過去最高値を記録。都心部を中心に需要は堅調に推移。流通各社は、銅の急騰によるメーカー各社の値上げ分と輸送コストの増加分を販売価格に転嫁すべく売り腰を強めている。一方、需要家は採算確保を重視し、値上げの受け入れには慎重な姿勢を崩していない。今後、銅価格に加えて副資材の価格上昇による値上げも予想され、先行き、強含みの公算が大きい。

  • 配管用炭素鋼鋼管(ガス管)

    伊藤
    先行き気配

    メーカーの追加値上げが後押し、強含み

     白ねじ付き管50A4mで本当たり4,950円と前月比変わらず。再開発事業向けの需要は一定数あるが、一部の物件で出荷がずれ込むなど、荷動きは精彩を欠いている。流通筋はメーカーの値上げ未転嫁分を販売価格に転嫁すべく、売り腰を強めている。需要家は値上げに難色を示すものの、市中の流通在庫は段階的に新価格へ移行しており、安値寄りの価格が払拭されつつある。メーカーによる追加値上げの表明もあり、流通筋は採算確保の販売姿勢に徹する見込み。先行き、強含みの公算大。

  • 燃料油

    片山
    先行き気配

    実質仕切価格の値下がりにより下落

     軽油はローリー渡しでリットル当たり116円、レギュラーガソリンはスタンド渡しで151円とともに前月比3円の下落。ウクライナ情勢による供給不安が懸念されるなか、中国の新型コロナウイルスの感染拡大による需要減退の懸念が広がり、原油相場は安定感を欠いた。燃料油価格激変緩和対策により、元売りの実質仕切価格は抑えられ、流通筋の販売価格は下落。元売りに支給される補助金の上限が35円に引き上げられたことで、今後も価格の高騰は抑えられるとみられる。目先、弱含みの見込み。

  • 鉄スクラップ

    永島
    先行き気配

    小幅上伸も、目先弱含み

     ヘビーH2でトン当たり56,500円と前月比1,500円の上伸。ウクライナ情勢に端を発した供給懸念を背景に輸出価格は小幅に上伸。国内電炉メーカーも段階的に買入価格を引き上げ、必要量確保に動いたことで続伸した。足元では国際相場が反落したことで割高となった日本産スクラップの購入を海外需要家は手控えている。国内発生量は低水準のままで需給の緩みはないものの、輸出市場が盛り上がりを欠くなか、国内相場はジリ安になるとの見方が大勢を占めている。目先、弱含みの公算大。

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一般財団法人 建設物価調査会
  調査統括部 調査統括課
TEL:03-3663-3892