建設物価調査会

主要資材動向(東京)

  • 建設物価

    東京地区の主要資材の最新の価格動向を掲載しています。その他の品目については、「月刊 建設物価」、「Web建設物価」をご確認ください。

    建設物価

2019年11月10日調べ 東京

<市況総括>

  東京地区の建設関連主要10資材の需要動向は、小形棒鋼が9月の国内出荷量で前年同月比2.1%増、H形鋼が3.6%増(日本鉄鋼連盟)、生コンが10月の東京17区出荷量で33.7%減(東京地区生コンクリート協同組合)、アスファルト混合物が9月の東京地区製造量で38.0%増(日本アスファルト合材協会)。小形棒鋼が7カ月ぶり、H形鋼が5カ月ぶり、アスファルト混合物が6カ月連続で前年比プラス、生コンが9カ月連続でマイナスとなった。

 価格面では、異形棒鋼、H形鋼の2資材が下落。セメント、生コン、再生砕石、コンクリート型枠用合板、再生アスファルト混合物、600Vビニル絶縁電線、配管用炭素鋼鋼管(ガス管)、軽油の8資材が横ばい。上伸した資材はなかった。異形棒鋼は、都心部の需要が盛り上がりを欠くなか、流通筋による限られた取引を巡る激しい受注競争から小幅下落。H形鋼は、需要低迷から需給にタイト感が見られないなか、需要家の値下げ要求が強まりジリ安商状となった。異形棒鋼は3カ月連続、H形鋼は2カ月連続の下落。

 異形棒鋼は下落。都心部の需要が盛り上がりを欠き市中は閑散。メーカー各社は現行価格を維持する姿勢にあるものの、流通筋による限られた取引を巡る激しい受注競争から小幅下落した。目先も弱含みの見通し。

  H形鋼は下落。主力電炉メーカーが販価据え置きを表明するも、需要低迷から需給にタイト感が見られず、需要家の値下げ要求が強まった。需要回復にはまだ時間を要するとの見方が大勢。目先も弱含みの見通し。

 セメントは横ばい。メーカー各社は昨年4月に表明した値上げの満額浸透に向け交渉を継続。主たる需要家の生コンメーカーは骨材価格、輸送費、廃棄物処理コストの上昇を理由に抵抗。先行きも横ばいの見通し。

  生コンは横ばい。協組は輸送コストの上昇、働き方改革に伴うコスト増などを理由に来年4月から1,000円の値上げを表明。販売店は現行価格の維持と来春の値上げ周知に努めている。先行きも横ばいの見通し。

  再生砕石は横ばい。需要低迷のなか、廃材発生量も低調で需給は均衡。メーカー各社は運転手不足に伴う輸送コスト高から値上げの意向も、メーカー間の受注競争から進展していない。先行きも横ばいの見通し。

  コンクリート型枠用合板は横ばい。商社の仕入れ抑制から在庫調整は進展。流通筋は値下げによる売り上げ確保を見直し価格維持の姿勢。現地工場の値上げ意向も需要家の購入姿勢厳しい。目先も横ばいの見通し。

 再生アスファルト混合物は横ばい。羽田空港関連工事向けなどで出荷量は6カ月連続で前年比プラス。ストアス下落で需要家の値下げ要求が強まるも、多くのメーカーは現行価格を維持。先行きも横ばい見通し。

 電線は横ばい。需要は都心部の大型物件が中心。流通筋は堅調な需要を背景に、輸送コスト高の転嫁値上げ交渉を実施。需要家は銅価格に対して現行価格が依然割高とし受け入れていない。目先も横ばいの見通し。

 ガス管は横ばい。大型再開発、ホテル改修工事などの需要はあるが全体として盛り上がりを欠いている。流通筋は値上げ未転嫁分の交渉を続けるも、需要家の購入姿勢厳しくこう着状態。先行きも横ばいの見通し。

 軽油は横ばい。原油価格はこの1カ月上げ下げを繰り返した。その都度、元売り各社は仕切価格を見直し、流通筋も追従した。足元では、米中貿易協議進展への期待感から原油相場はジリ高。目先は強含みの見通し。

主要資材動向(東京)

品名 品名 規格 単位 価格 前月比 気配 掲載ページ
異形棒鋼異形棒鋼SD295A D16t68,000
下落
弱含み
16
H形鋼H形鋼SS400 200×100×5.5×8mmt82,000
下落
弱含み
26
中厚板中厚板無規格品 16~25×1,524×3,048mmt83,000
下落
弱含み
40
カラー亜鉛鉄板カラー亜鉛鉄板0.35×914×1,829mm1,160
変わらず
横ばい
54
セメントセメント普通ボルトランド バラt11,000
変わらず
横ばい
79
レディーミクストコンクリートレディーミクストコンクリート18-18-25(20) 普通ボルトランド(17区)m314,000
変わらず
横ばい
92
再生砕石再生砕石再生クラッシャラン 40~0mm(17区)m31,200
変わらず
横ばい
129
管柱杉(KD)管柱杉(KD)3.0m×10.5×10.5cmm364,000
変わらず
横ばい
160
コンクリート型枠用合板コンクリート型枠用合板12×900×1,800mm 輸入品1,300
変わらず
横ばい
175
再生アスファルト混合物再生アスファルト混合物密粒度13(14区)t9,000
変わらず
横ばい
211
ストレートアスファルトストレートアスファルト針入度60~80 ローリーt79,000
変わらず
横ばい
219
600V ビニル 絶縁電線600V ビニル 絶縁電線Ⅳ 1.6mm 単線m21.8
変わらず
横ばい
539
配管用炭素鋼鋼管(ガス管)配管用炭素鋼鋼管(ガス管)白ねじ付き管 50A 4m4,100
変わらず
横ばい
654
硬質ポリ塩化ビニル管硬質ポリ塩化ビニル管VP100A 4m3,410
変わらず
横ばい
688
軽油軽油ローリー96.0
変わらず
強含み
788
鉄スクラップ鉄スクラップヘビーH2t14,000
下落
弱含み
794
矢印説明

<市況(現況と見通し)>

  • 異形棒鋼

    川崎
    先行き気配

    新規需要の盛り上がり欠き市中閑散、1,000円下落

     SD295A・D16でトン当たり68,000円と前月比1,000円の下落。都心部では新規需要の盛り上がりに欠く状況が続いており、市中は閑散としている。メーカー各社は、今後控える大型再開発物件を見据え、現行価格維持の姿勢を継続している。しかし、流通筋による限られた取引を巡る激しい受注競争から小幅下落となった。原料の鉄スクラップ価格が安値圏で推移するなか、需要家による値下げ要求は厳しさを増している。目先、なお弱含みで推移する見通し。

  • H形鋼

    小黒
    先行き気配

    市中在庫減少傾向も需給タイト感見られず、続落

     200×100でトン当たり82,000円と前月比1,000円の続落。流通各社が需要見合いの仕入れに徹していることから、市中在庫は減少傾向にあるが、盛り上がりを欠く状況が続き、需給にタイト感は見られない。主力電炉メーカーは販売価格の据え置きを表明し、流通筋も採算悪化の懸念から安値販売を回避したい構え。しかし、需要家の値下げ要求はなお厳しく、ジリ安商状が続いている。需要の回復にはまだ時間を要するとの見方が大勢を占めており、目先、弱含みで推移する公算が大きい。

  • 中厚板

    金山
    先行き気配

    需要低迷により荷余り感強く、1,000円下落

     16~25×1,524×3,048でトン当たり83,000円と前月比1,000円の下落。建築向けの需要は依然として低迷しており、産建機向けの需要も米中貿易摩擦の影響から低水準で推移している。市中の荷余り感が強いなか、一部メーカーの販価引き下げや、安値の輸入品の流入により市況下落となった。需要家は小口当用買いの姿勢を維持しており、販売量を確保したい流通筋の間では安値に応じる動きが散見される。先安観を一掃する材料が乏しく、目先、弱含みで推移する公算が大きい。

  • セメント

    菅澤
    先行き気配

    値上げ交渉に進展見られず、横ばい推移

     9月の国内販売量は351万7千トン(協会調べ)で前年同月比4.0%の増加。普通ポルトランド(バラ)でトン当たり11,000円と前月比変わらず。メーカー各社は、昨年4月に打ち出した1,000円の値上げを満額浸透させるべく交渉を継続している。主たる需要家の生コンメーカーは、原材料である骨材価格の上昇や、製品輸送および廃棄物処理に係るコストの増加が経営を圧迫しているとして、これ以上の値上げに抵抗、交渉に進展は見られない。先行き、横ばいの公算が大きい。

  • レディーミクストコンクリート

    菅澤
    先行き気配

    出荷量減少も現行価格維持、横ばい

     10月の東京17区出荷量は21万9千m3(協組調べ)で前年同月比33.7%の減少。18-18-20でm3当たり14,000円と前月比変わらず。協組は、原材料費および輸送コストが上昇傾向にあり、働き方改革法への対応コスト増も見込まれることを理由に、来年4月受付分より1,000円の値上げを表明した。出荷量減少が続くなか、販売店は現行価格を維持すると共に、来春からの価格改定の周知に努めている。需要家も今のところ様子見姿勢に徹しており、先行き、横ばい推移の公算が大きい。

  • 再生砕石

    水野
    先行き気配

    輸送コストが経営圧迫も、横ばい

     再生クラッシャラン40~0mmでm3当たり1,200円と前月比変わらず。需要に乏しく、メーカー各社の出荷量は低調に推移しているが、原材料の廃材発生量も少ないため、需給は均衡している。慢性的な運転手不足に伴う輸送コストの上昇により、経営環境が厳しさを増しているとし、メーカー各社は値上げを進めたい意向。しかし、メーカー間の受注競争もあり、需給がタイト化するまでは需要家に対する売り腰を強められないとの見方。先行き、横ばい推移の公算大。

  • コンクリート型枠用合板

    逓駅
    先行き気配

    荷余り感払拭されつつも国内需要は低迷、横ばい

     12×900×1,800㎜輸入品で枚当たり1,300円と前月比変わらず。9月の輸入合板入荷量は18万7千m3(財務省調べ)で前年同月比9.5%の減少。商社が仕入れ量を必要最低限にとどめているため、在庫調整が進み市中の荷余り感は払拭されつつある。これを受け流通筋は、値下げによる売り上げ確保の方針から価格維持の姿勢に切り替えた。現地工場は採算改善に向け値上げ交渉に臨んでいるが、国内需要は盛り上がりに欠け、需要家の購入姿勢は厳しい。目先、横ばい推移の公算大。

  • 再生アスファルト混合物

    堀内
    先行き気配

    安値散見も大勢は現行価格維持、横ばい推移

     密粒度13でトン当たり9,000円と前月比変わらず。9月の都内出荷量は、17万8千トン(協会調べ)で前年同月比38.0%の増加。羽田空港関連工事が出荷量をけん引し、6カ月連続で前年実績を上回ったが、ほかに目立った物件は見当たらない。こうしたなか、ストアスの値下がりにより、需要家の値下げ要求が一層強まっている。数量確保を優先した一部メーカーによる安値も散見されるが、輸送コストの上昇や骨材の先高観から、大勢は現行価格を維持する姿勢。先行き、横ばいの公算大。

  • 電線

    岡部
    先行き気配

    需要堅調も価格交渉に決め手欠き、横ばい

     IV1.6mm単線でm当たり21.8円と前月比変わらず。荷動きは都市部の大型物件が中心となっている。流通筋は堅調な需要を背景に、輸送コストなどの経費を価格に転嫁すべく値上げ交渉を試みている。需要家は主原料である銅の価格に対して販売価格が依然割高であるとして、値下げ要求の姿勢を崩していない。両者の隔たりは大きく双方とも交渉に決め手を欠くため、決着には時間を要する見込み。銅価格を注視する必要があるものの、目先、横ばいで推移する公算が大きい。

  • 配管用炭素鋼鋼管(ガス管)

    伊藤
    先行き気配

    価格交渉はこう着状態、横ばい推移

     白ねじ付き管50A4mで本当たり4,100円と前月比変わらず。大型再開発事業やホテル改修工事による需要はあるものの、中小物件が振るわず、盛り上がりを欠いている。一部メーカーでは、物流コスト削減に向けた事業再編を試みる動きが見られる。流通筋による値上げ未転嫁分について価格交渉は続いているが、需要家の購入姿勢は厳しくこう着状態が続いている。値上げ浸透にはさらなる需要回復が必要との見方が多く、先行き、横ばいの公算が大きい。

  • 燃料油

    若澤
    先行き気配

    米中貿易協議の進展期待、目先強含み

     軽油はローリー渡しでリットル当たり96円と前月比変わらず、レギュラーガソリンはスタンド渡しで131円と1円下落した。10月の原油相場は、イランの原油タンカー爆発事件や主要産油国による協調減産の強化、米中貿易協議の進展等に左右され、上げ下げを繰り返した。これを受けて元売り各社は都度仕切価格を見直し、流通各社も追従した。依然として中東の地政学的リスクは残るものの、足元では、米中貿易協議進展への期待感から原油相場はジリ高で推移している。目先、強含みの見込み。

  • 鉄スクラップ

    金山
    先行き気配

    市中の荷余り感払拭されず、1,000円下落

     ヘビーH2でトン当たり14,000円と前月比1,000円の下落。市中の発生量や荷動きは、台風の影響もあり低調に推移している。一方、電炉メーカーは、鋼材需要の不振から減産体制を継続しており、市中の荷余り感は払拭されず、下落局面が続いている。一部の海外市況が値上がりに転じたことで、ベトナムや台湾から日本への引き合いが出始めている。しかし、今後一部の国内電炉メーカーで炉休も予定され、需給に引き締まる兆しは見られない。目先、弱含みで推移する公算が大きい。

問い合わせ先

一般財団法人 建設物価調査会
  調査統括部 調査統括課
TEL:03-3663-3892