建設物価調査会

主要資材動向(東京)

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2022年9月10日調べ 東京

主要資材価格動向

主要資材動向

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品名品名規格単位価格前月比気配掲載ページ
異形棒鋼異形棒鋼SD295 D16t116,000
下落
弱含み
16
H形鋼H形鋼SS400 200×100×5.5×8mmt124,000
上伸
横ばい
26
中厚板中厚板無規格品 16~25×1,524×3,048mmt143,000
変わらず
横ばい
40
カラー亜鉛鉄板カラー亜鉛鉄板0.35×914×1,829mm1,548
変わらず
横ばい
54
セメントセメント普通ボルトランド バラt12,000
変わらず
強含み
79
レディーミクストコンクリートレディーミクストコンクリート18-18-25(20) 普通ボルトランド(17区)m315,000
変わらず
強含み
92
再生砕石再生砕石再生クラッシャラン 40~0mm(17区)m31,200
変わらず
横ばい
129
管柱 杉(KD)管柱 杉(KD)3.0m×10.5×10.5cmm3110,000
下落
弱含み
160
コンクリート型枠用合板コンクリート型枠用合板12×900×1,800mm 輸入品2,200
変わらず
横ばい
175
再生アスファルト混合物再生アスファルト混合物密粒度13(14区)t9,600
変わらず
横ばい
211
ストレートアスファルトストレートアスファルト針入度60~80 ローリーt123,000
変わらず
弱含み
219
600V ビニル 絶縁電線600V ビニル 絶縁電線Ⅳ 1.6mm 単線m31.2
変わらず
横ばい
539
配管用炭素鋼鋼管(ガス管)配管用炭素鋼鋼管(ガス管)白ねじ付き管 50A 4m6,670
変わらず
横ばい
654
硬質ポリ塩化ビニル管硬質ポリ塩化ビニル管VP100mm 4m3,930
変わらず
強含み
688
軽油軽油ローリー117.0
上伸
横ばい
788
鉄スクラップ鉄スクラップヘビーH2t39,000
上伸
強含み
794
矢印説明

<市況総括>

 欧米の中央銀行による金融引き締めに伴う景気後退懸念、中国の景気回復の遅れなどにより、資源価格に弱気配が表れたことから、原材料の影響を受けやすい一次製品の上昇基調は一服し、天井感が台頭している。しかし、足元では、銅、鉄スクラップ、原油等の国際商品相場が反発していることに加え、24年ぶりとなる急激な円安が進行していることから、国内の建設資材価格は不透明感が強まっている。

 国内の建設工事の統計資料をみると、2022年8月の公共工事請負額が全国で前年同月比0.1%減(建設業保証会社)、7月の新設住宅着工戸数が全国で5.4%減、民間非居住建築物着工床面積が全国で32.6%増(国土交通省)、新設住宅着工戸数は3カ月連続のマイナスとなっている。一方、主要資材の需要動向では、小形棒鋼が7月の国内出荷量で前年同月比1.1%増、H形鋼が7.3%増(日本鉄鋼連盟)、生コンが8月の東京17区出荷量で30.9%増(東京地区生コンクリート協同組合)、アスファルト混合物が7月の東京地区製造量で8.8%増(日本アスファルト合材協会)となっている。

 東京地区の主要10資材の価格動向は、H形鋼、軽油の2資材が上伸。セメント、生コン、再生砕石、コンクリート型枠用合板、再生アスファルト混合物、配管用炭素鋼鋼管(ガス管)、600Vビニル絶縁電線の7資材が横ばい。下落したのは異形棒鋼のみであった。

 H形鋼は、中小物件が振るわず商況は精彩を欠いているが、採算悪化を回避したい流通各社の売り腰は強く、メーカー値上げ未転嫁分の値上げ交渉が進展し7カ月連続で上伸した。目先は、横ばいの公算が大きい。軽油は、原油相場が上昇したことから元売りが仕切価格を引き上げ、流通各社も追従したことから上伸した。目先は、横ばいの見込み。

 セメント、生コンは横ばいで推移しているが、気配は強含みに転じている。セメントは、メーカーの追加値上げ表明などから、値上げの受け入れは避けられないとの見方が広まりつつある。生コンは、駆け込み注文の反動で交渉機会の乏しい状況が続いたが、ここにきて引き合いが増え始めており、値上げ交渉本格化の兆しが見られる。

 異形棒鋼は、原料の鉄スクラップ価格が盆明けから値を戻しているものの、需要家の値下げ要求に対し、流通筋が一部を受け入れたことで続落した。目先も、弱基調の公算が大きい。

 主要10資材以外では、鉄スクラップが需給のタイト感が強まっているなか、多くの国内電炉メーカーが原料の安定確保に向けて購入価格を引き上げたことから、大幅に上伸した。目先も、強基調の見込み。管柱(杉)は、輸入材の供給が回復し荷余り感が台頭するなか、売り上げ確保を優先した流通筋は販売価格を引き下げたことから下落した。先行きも、弱基調の見通し。

<市況(現況と見通し)>

  • 異形棒鋼

    名嘉
    先行き気配

    鉄スクラップ価格反発も、小幅続落

     SD295・D16でトン当たり116,000円と前月比2,000円の下落。5月の連休明けから下落していた鉄スクラップ価格は、盆明けから値を戻している。メーカー各社は未だ採算が改善されていないとし、現行価格維持の姿勢を崩していない。一方、需要家は、製品価格が原料価格に比べて割高とみており、当用買いに徹しながら、値下げを要求。流通筋が要求の一部を受け入れたことで、続落した。需要家は今後も値下げ交渉を続ける構えで、目先、弱基調の公算が大きい。

  • H形鋼

    小黒
    先行き気配

    7ヵ月続伸も、目先横ばい

     200×100でトン当たり124,000円と前月比2,000円の上伸。メーカー各社は販売価格の据え置きを表明し、価格優先の販売姿勢を維持している。流通各社は、メーカー値上げ未転嫁分の値上げ交渉を継続。中小物件が振るわず、商況は精彩を欠いているが、採算悪化を回避したい流通各社の売り腰は強く、値上げ額の一部が浸透した。今後も流通各社は高唱えを継続する構えだが、需要家はこれ以上の値上げには難色を示し始めている。目先、横ばいの公算が大きい。

  • セメント

    佐藤
    先行き気配

    値上げ上積み交渉に進展気配、強含み

     普通ポルトランド(バラ)でトン当たり12,000円と前月比変わらず。7月の国内販売量は318万9千トン(協会調べ)で前年同月比3.5%の減少。メーカー各社は、昨年打ち出した2,000円以上の値上げ浸透に向けて、上積み交渉を継続。需要家である生コンメーカーは難色を示してきたが、メーカーの追加値上げ表明や強腰の販売姿勢を受け、値上げの受け入れは避けられないとの見方が広まりつつある。有額回答も散見されており、交渉は進展の兆し。先行き、強含みの公算大。

  • レディーミクストコンクリート

    佐藤
    先行き気配

    値上げ交渉本格化の兆し、先行き強含み

     18-18-20でm3当たり15,000円と前月比変わらず。8月の東京17区出荷量は21万8千m3(協組調べ)で前年同月比30.9%の大幅増。都心部の再開発事業向けの出荷が需要をけん引し、11カ月連続で前年を上回った。協組が6月に値上げを打ち出して以降、駆け込み注文の反動で交渉機会の乏しい状況が続いたが、ここにきて引き合いが増え始めている。協組は、原材料価格の上昇や輸送コスト増の転嫁は必要との姿勢で、案件の増加とともに交渉を本格化させたい意向。先行き、強含みの公算が大きい。

  • 再生砕石

    道城
    先行き気配

    安値散見も、現行価格を維持

     再生クラッシャラン40~0mmでm3当たり1,200円と前月比変わらず。小規模物件中心で、依然としてさえない商状が続いている。供給面では、再開発事業の進展に伴い大量の廃材が発生する見込み。こうしたなか、各社の製品在庫量の高止まりが続いており、市中では在庫調整を目的とした安値販売が散見されている。多くのメーカーは燃料高により輸送コストが増加している状況下、値下げに同調することなく、現行価格維持に努めている。先行き、横ばいで推移する公算が大きい。

  • 木材

    稲村
    先行き気配

    需給緩和により続落、なお弱基調

     管柱 杉(KD)3.0m×10.5×10.5cmでm3当たり110,000円と前月比5,000円の下落。4~7月の東京都の新設木造住宅着工戸数は14,904戸(国交省調べ)で前年同期比5.8%の減少。建設資材の高騰や住設機器の納期遅れが重なり、住宅の購入意欲が低下。需要が減少するなか、木材流通の大半を占める輸入材の供給が回復し、荷余り感が台頭。売り上げ確保を優先した流通筋は販売価格を引き下げた。需要好転の材料に乏しく、需要家の購入姿勢は依然として厳しい。先行き、弱基調の見通し。

  • コンクリート型枠用合板

    神崎
    先行き気配

    荷動き精彩欠き、値上げ浸透せず

     12×900×1,800mm輸入品で枚当たり2,200円と前月比変わらず。需要に一服感があり、荷動きは精彩を欠いている。流通筋は、現地価格が依然として高値で推移しているため、仕入れ価格の上昇分を販売価格へ転嫁すべく売り腰を強めている。市中では荷余り感が台頭しており、手当てが一段落した需要家は当用買いに徹しているため、値上げは浸透していない。今後、現地が雨季に入るため入荷量は減少する見込みだが、需要家は慎重な購入姿勢を継続する見通し。先行き、横ばいの公算が大きい。

  • 再生アスファルト混合物

    岡本
    先行き気配

    値上げ交渉継続も、横ばい

     密粒度13でトン当たり9,600円と前月比変わらず。7月の出荷量は14万5千トン(協会調べ)で前年同月比8.8%の増加。出荷量は3カ月連続で前年同月を上回るものの、維持修繕など小規模工事向けが中心で商状は盛り上がりを欠いている。原材料のストアス価格は依然として高値圏で推移しており、メーカー各社は価格転嫁が製造コスト増に追いついていないとして、値上げ交渉を続けている。需要家は度重なる値上げに難色を示しており、目先、横ばいの公算が大きい。

  • 電線

    木村
    先行き気配

    荷動き回復傾向も、横ばい推移

     IV1.6mm単線でm当たり31.2円と前月比変わらず。主原料である銅の建値は8月平均で112万円台と前月から4万円の上伸。都心部の再開発物件や大型物流施設向け需要は堅調に推移しており、荷動きは回復傾向にある。流通各社は需要増加を見込み、銅価格上昇分を価格転嫁すべく売り腰を強めているが、需要家の購入姿勢は厳しく交渉は難航している。銅価格は国際情勢や為替の影響を受け大幅に動く可能性があり、流通各社、需要家ともに模様眺めの様相。目先、横ばいで推移しよう。

  • 配管用炭素鋼鋼管(ガス管)

    伊藤
    先行き気配

    値上げ交渉進まず、横ばい推移

     白ねじ付き管50A4mで本当たり6,670円と前月比変わらず。足元の荷動きは依然として盛り上がりを欠いている。メーカーの相次ぐ値上げにより仕入れ価格は上昇しており、流通各社は採算を確保すべく、販売価格への転嫁に取り組んでいる。市中では、樹脂管・ステンレス鋼管など代替品種への移行が進み、大幅な需要回復への期待感は薄い。流通筋は、値上げ未達分の交渉を段階的に進めていく意向だが、需要家の抵抗が強く値上げ浸透には時間が掛かると予想される。先行き、横ばいの公算大。

  • 燃料油

    片山
    先行き気配

    原油の供給懸念により、上伸

     軽油はローリー渡しでリットル当たり117円、レギュラーガソリンはスタンド渡しでリットル当たり152円とともに前月比2円上伸した。原油相場は主要産油国の減産方針や、ロシア産のエネルギー供給不安を背景に上昇し、一時は1カ月ぶりの高値を付けた。これを受け、元売りの仕切価格は上伸し、流通各社も追従した。一方、世界経済の減速により需要が減少するとの見方が強く、原油相場は方向感を欠き不安定な状況が続くものとみられる。目先、横ばいの見込み。

  • 鉄スクラップ

    永島
    先行き気配

    需給タイト化により、大幅上伸

     ヘビーH2でトン当たり39,000円と前月比7,500円の上伸。東アジアを中心に海外相場が上伸に転じ、輸出量は増加傾向にある。加えて、国内のスクラップ発生量は低水準で推移しているため、電炉メーカーの夏期減産期ながら、需給のタイト感が強まってる。こうしたなか、多くの国内電炉メーカーが原料の安定確保に向けて、購入価格を引き上げたことで、市況は大幅に上伸した。今後は電炉メーカーの生産量は増加すると予想され、需給のタイト化は続くとの見方が強い。目先、強基調の見込み。

問い合わせ先

一般財団法人 建設物価調査会
  調査統括部 調査統括課
TEL:03-3663-3892