建設物価調査会

建設物価2019年11月号

ミニレポート from 北海道

コンクリート分野における女性活躍推進セミナー

 7月11日に、公益社団法人 日本コンクリート工学会(以下、JCI) が主催する「コンクリート分野における女性活躍推進セミナー」に参加しました。
 JCIでは、「コンクリート分野における女性活躍推進普及委員会」を2017年度に設置しました。技術系や事務系といった職種の垣根を越えてコンクリートに関わる業界全体の女性を対象に、現状把握・課題分析・対応策の提言等を行っています。
 本セミナーは、同委員会の活動報告、パネルディスカッションの2本立てで構成されていました。

JCI2019

第1部 「コンクリート分野における女性活躍推進普及委員会」委員会報告について

 第1部は須田委員長より2017年から2年間での活動を取りまとめた報告がありました。
 『女性側が感じていることは、決定権を持つ側に伝わらなければ変わることはない。自らの立ち位置をしっかりと確立したロールモデルを提案し、問題解決の試金石としなければならない。』こちらは第1部で最も印象的だったフレーズです。このロールモデルが業界に広く発信されることで、一石を投じるのではないか、と感じました。
 本委員会の活動内容は建設物価2018年6月号でも詳しく紹介しております。是非バックナンバーもご覧ください。

第2部 パネルディスカッションについて

 第2部は須田委員長がモデレータとなり、5名のパネリストを迎えてのディスカッションでした。各業団体、官庁など異なる分野のパネリストが、「ロールモデルの見える化で女性の職域拡大を図り、100年後も元気なコンクリート業界に!」をテーマに討論しました。
 こちらも大変興味深い内容で、土木や建築といった異業種間の異なる視点に、官庁の政策面からの視点が加わり、女性活躍推進をより多彩な視点で考えることが出来ました。今回は海外の事例も紹介され、国内外の現状も把握することが出来ました。
 特に印象強かったことは『「働きがい」と「働きやすさ」の両立』です。過去からチームひまわりの活動を通して、女性だけではなく男性も働きやすい環境を!との声が多く、今回もその重要性が再認識できました。今後の女性活躍推進の中で、働きやすさを取った結果、働きがいが失われること(その逆も然り)は避けなければならないことだと感じました。


第1〜2部を通して、「意思表示の大切さ」、「その意思を決定権のある側の耳に届けること」が重要だと感じました。チームひまわりができることとして、今後もたくさんの声を発信し続けたいと思います。
 今回は北海道より、ミニレポートをお届けしました。今後も全国各地の取り組みを紹介していきます。是非ご期待ください。

杉山