『積女 ASSALアッサル』に一度遊びにきませんか?そして、何度でも遊びにきませんか?
積女 ASSAL 委員長 前田 伸子
「建設業での女性活躍を支援するプロジェクト」
当調査会では、「建設業での女性活躍を支援するプロジェクト」として、女性職員を中心としたプロジェクトチーム(愛称“チームひまわり”)を立ち上げています。第20回目は、(公社)日本建築積算協会の女性の会『積女 ASSAL』を紹介します。
(公社)日本建築積算協会の女性の会なので「積女」とし、行動力、体力、技術力、助言者、女性の頭文字をとり、「ASSAL」と名づけました。女性が少ない業界において、行動力、 体力、技術力のある「よき相談者・助言者」となり、建設産業(積算・コストを中心とした)で働く女性の交流の場づくり、女性のスキルアップの場づくりを提供していきます。もちろん新しく積女となられる方への応援の会でもありますし、男性の参加も大歓迎です。
設 立
発足は、平成27年5月20日です。日本建築積算協会では、平成25年から委員会の中で、子育てしながら仕事をする方や、在宅で仕事ができないか等、女性特有の問題を話し合える場を提供し協力してサポートする会を発足させたいと提案があり、翌年の平成26年9月26日に「積女 ASSAL」の準備会が開催されました。その1か月前の平成26年8月22日、当時の太田国土交通大臣と建設業のトップが会談を行い、「5年以内の女性倍増」を目標に掲げる「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」が、官民合同で策定され、活動の後押しを得られる時期でした。
最近では、建設産業で働く女性を取り巻く環境に少しづつ変化が表れてきています。以前は、個人の頑張りがよりどころでしたが、国土交通省が主体となり、組織体制づくりに発展のきざしが見えてきています。その中で、けんせつ小町、設備女子等施工を中心とした現場技術者への注目度は高いですが、建築積算、見積への理解度が低いのが現状でした。
初年度の活動
最初の活動は、建築積算とはどのような仕事か理解を深めることから始めました。
「積女 ASSAL」の各委員がどのような仕事をしているかを通して理解を深めたいと思い、初年度は、冒頭の『「積女 ASSAL」に一度遊びにきませんか?』をキャッチフレーズに下記のテーマ別に茶話会(交流会)を計画・実施しました。
①積算の総論および数量積算方法
- 積算とは?
- 建具の拾いとは?
- 内装の拾いとは?
- 構造の拾いとは?
②内訳書作成およびコスト関連
- 積算事務所とゼネコンのお仕事
- 建物のコストを出すには
- 少ない図面でコストをつかむ
③建築積算の周辺業務・技術の紹介
- 設計事務所のお仕事
- BIMって、何だろう?
- CM(コントスラクション・マネジメント)って何だろう?
はじめての試みでもあり、皆様にご参加いただけるか、不安でしたが、1回だけでなく、2回、3回と続けてご参加の方、東北・長野からご参加くださった方、発注者・設計事務所・積算事務所・学生・ゼネコンの方々、毎回会場が熱気にあふれていました。委員の日頃の仕事ぶりと熱意が伝わったようです。
今年度の活動
今年度は、初年度好評いただきました内容をブラッシュアップした企画、初年度にやり残した企画、持ち寄り交流会(Bring your own party)と働く環境のはなしを計画しました。
建設産業も働く環境に目が向けられている中、「日本一休みの多い積算事務所を創る」(時短労働に向けた取組)、「ワークシェアリングという働き方について」(短期正社員制度の取り入れによる労働効率向上)と、どちらも実践している話について発表があり、ご出席者の皆様から有意義だったと大変好評でした。
そして、持ち寄り交流会では、参加者全員が持ち寄ったプレゼントと選んだ理由のメッセージが読み上げられました。思いを込めた品々とセンス光るメッセージで笑いの絶えない時間と空間でした。
エンブレム募集
更なる活動の活発化と交流の拡大 や 継 続を目 的とする「 積 女 ASSAL」のシンボルマークとなるエンブレム募集をしました。多数のご応募をいただきました。ご応募作品は、どれも素敵な作品ばかりで一点に決めるには大変苦労しました。
来年度からの活用となりますが、この原稿が掲載される頃には、公表できていると思います。
メンバーの紹介
日刊建設工業新聞の「積女 ASSAL だより」で昨年の10月から、メンバーの紹介記事が掲載されています。今後は、この活動にご参加いただきました方々もご紹介予定です。是非、一度ご覧ください。
- 前田 伸子 三井住友建設㈱
- 宮田 沙織 ㈱川村積算
- 東 聡子 ㈱大林組
- 櫻井 陽子 ㈱日積サーベイ
- 江藤 久美子 ㈱NTTファシリティーズ総合研究所
- 中島 春奈 ㈱中野積算
- 天野 しのぶ ㈱久米設計
- 飯田 ルミ ㈱日本設計
- 松下 葉子 ㈱日建企画
- 田中 さやか (公社)日本建築積算協会
- 家亀 まどか (公社)日本建築積算協会
- 佐藤 千秋 日建設計CM㈱
- 加納 恒也 (公社)日本建築積算協会
東洋大学の特別講義での経験
「積算から広がる私たちの未来」というテーマで「建築積算講座」認定校である東洋大学川越キャンパスで平成28年6月3日の午後、浦江真人教授の授業枠の中で特別講義をさせていただきました。
積算分野からスタートし積算技術を核として活躍のフィールドを広げてきた体験と業務内容の説明と、「積女 ASSAL」の活動紹介、積算業務は女性に適した分野であるというメッセージを発信してきました。後半の「自分が目指す建築の仕事にコストがどう関わっていくのか」についてのパネルディスカッションでは、学生達の率直な意見を聞くことができました。この経験が29年度の活動計画「出前講座」へのキッカケとなりました。
勉強会の開催
第1回目の勉強会は、平成29年1月25日に国土交通省の日野悦子係長を講師としてお招きしました。
『「入札時積算数量書活用方式」ってなに?』、『堅苦しいけど、積女の仕事に関わりの深い公共建築工事の積算について一緒に学んでみませんか?』と募集しましたが、参加者の半数弱が男性だったのには、少し驚きました。
日野係長の講義は、同じ女性の視点からの講義で、きめ細やかでとてもわかりやすい説明でした。
支部における発足
28年度は、8月に東北支部、12月に関西支部で積女 ASSALが発足しました。東北支部では、技術向上目的の見学会等が積極的に実施されており、関西支部でも現在企画を準備中です。
29年度は、他支部発足を支援すると共に、今後は、全国の積女が集えるような広がりを期待して「積女 ASSAL」の全国大会開催も視野に入れていきたいと思います。
女性会員数等
平成29年3月時点で、女性会員数は、下記の通りまだまだ少ないですが、今年度の建築積算士の東京受験会場では1/4が女性でした。在宅勤務の可能性も含めて、建築積算士は、女性に適した資格の一つではないかと思います。
また、学生時代に建築積算士補の資格取得の上、一次試験免除で建築積算士にチャレンジしてみるのもいかがでしょうか?
- 個人会員は、全体の約5%
- 建築コスト管理士は、全体の約4%
- 建築積算士は、全体の約7%
- 建築積算士補は、全体の約30%
今後の活動予定
①出前講座の開催
建築積算への理解度を深めるため、学校への出前講座を積極的に行う。各委員の経験を通して、積算・見積・コストについて理解・興味を持ってもらうための足掛かりとしたい。
②スキルアップの為の勉強会の開催
女性がもてはやされるいまだからこそ、地に足のついた実力が問われる。少しでも役に立つ勉強会を開催していきたい。
③交流会(茶話会)の開催
- 情報交換会の為の交流会
- 持ち寄り交流会(Bring your own party)
- 参加者ご自身の仕事の説明会
交流会・勉強会等の後は、参加者同士の情報交換の場として、茶話会の継続開催予定。
会への思い
- 積算、見積、コストに少しでも興味をもってもらい、愛され、参加してもらえる会としたい。
- 参加した一人、一人が「積女ASSAL」で主役としてイベントで活動してもらいたい。
- 集い(コミュニティ)を通して、情報のネットワーク化を創りたい。
- 長く、継続性のある会としたい。『継続は力なり』から『継続は絆なり』としたい。
最後に
積女ASSALは、積算技術者だけの集まりではありません。興味のある方々全てに「一度遊びにきませんか?」から「何度でも遊びにきませんか?」へと、そして「、あなたも自分の仕事を説明してみませんか?」「あなた自身が主役になってみませんか?」と呼びかけています。ぜひご参加を。